演劇はだいたい血気盛んな若者が演じ、見ているのは時間やお金に多少恵まれた老人たちというパターンが多い。しかし今回の芝居「出番を待ちながら」は、観る方も演ずる方も年寄りたち。文化座の「二人の老女の物語」もそうであったが、あれはかなり嫌味があったが、これは爽やかだった。
初演はイギリス、ノーエル カワードはイギリスを代表する劇作家だそうで、さすが演劇のイギリスの作品だと感心した。何気ないせりふの一言一言がいい。
演劇界を引退したミュージカル女優やピアニストで音楽家、シェイクスピアを演じたことのある舞台女優、映画女優さんたちの老人ホームが舞台。みんな一流だった人たちばかりの余生。しかし「出番を待っている」女優さんたち。華麗な過去と恵まれた現在の生活の中にこめられた愛や希望や哀しみをかかえながら生きている。
この老人施設は1925年に実際に建てられたという。日本はまだ大正時代。やはりヨーロッパの方ががすすんでいるのだろうか。
なによりおもしろかったのは。三田和代、新井純、加藤土代子他の演じるお年寄りの俳優たちの演技であった。若い人が老人の演技をするのではなく、年相応の役で演技しているので無理がない。一番前の席で診ていたので、表情や歩き方など、細かいところまで見えてよかった。中でも加藤土代子の様子がおもしろくてたまらなかった。
私の最後はどんななのだろう・・・・幸せに時を過ごせるのだろうか?
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