「どん底 HAAHE」劇団東演創立50周年記念公演 演出V.ベリャコーヴィッチ 下北沢本多劇場
2009年 11月 12日
今下北沢本多劇場で「どん底」をやっているときいて、劇団東演は見たことがなかったのですが、ぜひ見たいと思い、下北沢まで行きました。本多劇場は私のお気に入りの劇場だし・・・・。
「どん底」は、地下の安宿に行き場のない人間たちが住んでいる。イカサマ賭博師のサーチン、男爵、役者、巡礼のルカ、死にそうなアンナと旦那のクレーシチ、こそ泥のペーペル、ちょっと頭いかれの(?)ナースチャ。荷揚げ人足のゾープとタタール人、靴屋。宿の旦那のコストゥリョフとあばずれでおそろしいワシリーサ、その妹のアンナ、彼女たちの叔父の巡査と肉饅頭売りの女。たくさんの登場人物がごちゃごちゃいる。
なぜ私はこの芝居が好きかというと、このたくさんの人たちがきちんと個性を持っていて、思想というか哲学というかを持っていて、どん底の生活の中でまげることなく生きようとしていること。せりふの一つ一つが深い意味を持っていて、それぞれが真理を語り、受ける私を芝居の中に引きずり込ませてしまう。本当のことななんなのだと考えてしまう。問答をしながら、家に帰る。
ゴーリキーは素晴らしい作者だと思う。
今回演出はV.ベリャコーヴィッチという人。巡査になった人と肉饅頭売りはロシアの人を持ってきている。
ロシア語でせりふをまくしたてる。ちっともわからないが、違和感がない。
おもしろかった。前に民芸の「どん底」を二度みているが、かなり違う演出であった。
2010年一月八日~十七日まで、劇団俳優座が紀伊国屋サザンシアターでやるので、とても楽しみだ。
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