お話の素材 「天狗さまになったピーマン」
2010年 10月 10日
勉強もできない。運動もできない、友だちもいない。
そんな孤独な少女は、頭の中に物語を作って、一人を楽しんでいた。
(それは私ですよ)
今も昔と変わらない。
ばあさまは暑い夏にへこたれながら考えた。
「この頃高尾の天狗さまにあっていないなぁ。高尾山が有名になって、天狗さまも忙しいらしくて、こちらにはとんと来てくださらない。
あの大うちわでバタバタやってくれたら、ずいぶんと涼しくなるだろうに・・・・」
と。
毎日ばあさまは畑仕事をやりながら、こんなことをつぶやいておった。
畑の野菜たちは天狗さまに合わせてやりたいと会議を開いた。
「誰か天狗さまになれや。インゲン豆なんかどうかい?」
「無理、無理」
「おいキューリ、お前はどうだ」
「俺はダメだ。月にはなれるかもしれないけど、天狗はダメだ」
「じゃあ、やっぱりトマトだ」
「赤くなれても、鼻が高くなれないわ」
青いピーマンは、葉っぱのかげでその会議を聞いていた。
大好きなばあさまのために、無能な野菜たちに頼れないと思い、なんとか天狗さまになってやろうと考えた。
毎日天狗さまのなろうと念じていると、だんだん鼻ができたり、顔が赤くなったり。
とうとうピーマンは天狗さまになれた。
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